貿易事務は未経験だと難しい?体験談や実態とは

貿易事務に転職や異動を考えているが自分に出来るのか不安な方、、

興味はあるがいったい何をするのかよく分からない。。

貿易事務という仕事に対して疑問や不安に思っている方は多くいるのではないでしょうか?

今現在、貿易事務として十数年働いている筆者も同じ疑問や不安を抱えつつ未経験からスタートしました。

結論から申し上げますと、貿易事務は未経験でも全く問題ありません。

本記事では、筆者自身の経験を交えて貿易事務の仕事内容、そして未経験でも大丈夫な理由を紹介していきます。

貿易事務をやってみたい方の不安を少しでも取り除くことが出来ればと思います。

目次

貿易事務の仕事内容とは?

貿易事務の仕事内容

まずは貿易事務の仕事内容について説明していきます。

貿易事務といっても商社やメーカーの貿易部門、もしくは通関業者や海上輸送を扱うフォワーダーなど様々です。

筆者自身は通関及び、フォワーダーも従事している総合物流会社で働いています。ここでは物流会社における貿易事務の仕事内容について紹介していきます。

※フォワーダーとは輸出入を行う荷主から貨物を預かり、船会社へのBOOKINGや付帯業務など国際輸送を一貫して行う利用運送事業者

大きく分けると貿易事務の仕事内容はこちら。

書類作成(BL、インボイス、パッキングリスト等)

書類作成は貿易事務に従事するにあたり重要な仕事の一つです。

BLやインボイス、パッキングリストは輸出入の通関において提出を義務付けられている最重要書類です。

当然、記載ミスなどが許されない正確なものを作成する必要があります。これらの船積書類を顧客より依頼されて作成しています。

※BLとは船荷証券と呼ばれる貨物と同等の価値を持つ有価証券
※インボイスとは輸出者から輸入者への金額や貿易条件などが記載された貨物明細書
※パッキングリストとは貨物の個数・荷姿・重量・体積を記載した明細書

輸出入の通関

海外へ貨物を輸出する場合、海外から貨物を輸入する場合には必ず税関へ申告をしなければなりません。

この税関への申告を通関と呼びますが、これら輸出入通関を顧客に代わり行います。

通関士と呼ばれる国家資格者が必ず一名以上従事し税関への申告を行っています。

輸出入の通関許可を税関よりもらい、はじめて海外へ輸出もしくは日本国内へ輸入することが出来ます。

船積手配

海外へ貨物を輸出する際、各国への貨物船に積載する必要があります。

内容としては積載するために指定した船をBOOKING(予約)すること、またその船に積載するためのコンテナを船会社から借りるためにピックアップオーダーを入れる等があります。

各船会社との窓口となり最適なスケジュールとして運行する貨物船を選定します。

配送手配

海上コンテナをドレージ会社に依頼して所定の場所まで配送してもらう、またはトラック会社に貨物を集荷してもらい港にある所定の倉庫に運んでもらうなどの配送手配を行います。

港湾から指定倉庫、または指定倉庫から港湾など一連の輸出入に携わる配送手配を行います。

※ドレージとは海上コンテナを専用のシャーシに載せて陸上輸送すること、及び専門の配送会社

カスタマーサービス

上記四つの仕事内容を顧客より依頼を受け、各所調整をしながら納期を守るカスタマーサービスとしての役割も貿易事務の重要な仕事の一つです。

書類作成に目が行きがちですが、顧客や配送会社、税関など各所交渉などをする調整役としての役割もあります。

顧客の窓口となり希望に沿った国際物流を提案し、遂行していきます。忘れてはいけないのは基本的に客商売であるということです。

貿易事務は未経験でも大丈夫な3つの理由

貿易事務が未経験でも大丈夫な理由

貿易事務は未経験でも大丈夫な理由を説明します。

専門的な職業であるため、業態を調べていくと資格や語学が必要なのでは無いかと心配になる方がいると思います。

しかしながらそれらは全く必要がありません。

むしろ無くても大丈夫なのです。

それではその理由を三つ紹介していきます。

通関士資格が無くても大丈夫

貿易事務に従事するにあたり通関士という国家資格が必要だと思っている方がいるかもしれません。

しかし通関士資格が無くても大丈夫です。

筆者自身も通関士を持っていませんし、通関士を取らないと就職出来ないという事はありません。

実際、現場での通関の仕事は経験に依るところがかなり大きく、通関士を持っているからといっていきなり活躍出来る事はありません。

もちろん通関士資格を持っているに越したことは無いのですが、なまじ知識だけがあるよりまっさらの方が吸収が早く成長率が高いように感じます。税関に申告するための通関書類の作成は、毎日の繰り返しで覚えていくもので経験の積み重ねが重要なのです。

英語が出来なくても大丈夫

BLやインボイスといった船積書類は全て英語で書かれていて、英語での記載は国際的なルールとなっています。

では英語が出来ることが必須かというとそうではありませんし、英語が出来なくても大丈夫です。

筆者自身も全く英語が喋れませんし、TOEICなどを受けたこともありません。

BLやインボイスに書かれている英語での文章などは法則性があり、作成するのにも単語を入れ替える事で容易に作成が出来ます。

これらの書類作成も数をこなして繰り返していくことで誰にでも作成することが出来るようになります。①でも同じような説明をしましたが、繰り返し作成し経験の積み重ねていくことが大事なので未経験でも全く問題はありません。

習うより慣れよ

貿易事務の仕事は①②の説明からも分かる通り予め得ていた知識より、従事していく中で得ていく知識・経験の方が遥かに大事です。

筆者自身も今現在、貿易事務として働いているのですが新人を教育するにあたり『とにかくやってみる』というのを説いています。

経験上、通関士を持っているなど予め知識を十分に得ている人より何も持っていない人の方が覚えが早いのです。

もちろん、その人によりますし全てを否定するわけではありません。

しかしながら、未経験であったとしても分からないながら体当たりでぶつかり、覚えながら経験を蓄えていく方が戦力になる確率が高いのも事実なのです。

貿易事務に未経験でも就職するコツとは?

それでは貿易事務に未経験であっても就職するコツを二つ紹介していきます。ここでは主に面接の場でアピールする事としてのコツを紹介したいと思います。

専門用語を勉強しておく

まず一つ目は専門用語を勉強しているという事をアピールする事です。

筆者自身も派遣社員の採用面接に立ち会うことがありますが、出社までにするべき事は何かを聞かれた場合「用語を覚えておいてください」と答えます。

貿易事務をやるにあたり専門用語が数多く出てきますので、その勉強をしているというのはアピールポイントになると思います。

自ら動く姿勢のアピール

二つ目は自ら動く姿勢、受け身にならないことをアピールする事です。

これはどの職種でも同じですが、主体性を持って仕事に挑むというのはとても好感度が高いです。

貿易事務の場合、次から次へとルーチンワークになるため能動的に動いてしまいがちです。未経験でもちろん構いません。

仕事を覚えよう、知識を得ようとする姿勢を見せることが就職するコツになるはずです。

まとめ

貿易事務の主な仕事は大きくわけると5つ。

  • BL、インボイス、パッキングリストなどの書類作成
  • 輸出入の通関
  • 船積手配
  • 配送手配
  • カスタマーサービス

パット見ると難しそうで未経験者にはできなそうにも思えますが、それは違います。

未経験者でも当然できますし、筆者自身もそうでした。

もし転職を考えるのであれば、事前に専門用語を勉強したり、自ら積極的に動けることをアピールすることが重要です。

やりがいがあり、色々な気づきを得られる貿易事務という仕事を始めてみませんか?

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